歯の着色除去と、薬剤を用いたホワイトニングの違い

お口のなかで、一番なにが気になりますか？という質問に対して、大勢のみなさんが気にしており、上位に入るのが「歯の色」
老若男女問わず、歯の白さを求める患者様は、たくさんいらっしゃいます。

被せもの以外で、歯を白くする方法の選択肢として、大きく分けると
①歯の表面についている汚れを取る（着色除去）
②薬剤を使い、歯自体の色を白くする（薬剤による漂白）

があります。歯を白くしたい場合、まず「何が原因で歯の色が悪いのか？」を突き止めることが大切です。まずは、御来院いただき歯科医師の診断を受けてください。 薬剤を使わなくても、歯の表面の汚れを取るクリーニングでも十分な白さが出る場合もあります。お気軽にご相談ください。

歯の着色除去と、薬剤を用いたホワイトニングのメリット・デメリット

歯の着色除去のメリット・デメリットについて

【利点メリット】
・歯の表面のクリーニングなので、歯の神経に対するダメージや薬剤による痛みなどを心配する必要がありません
・比較的、安価に受けることが出来ます
・着色が原因の場合、簡単に歯の白さを得られます

【欠点デメリット】
・時間と共に着色が付いてくるので、1，2ケ月程度で色が色戻りしやすい
・歯そのものの色を、白く変えることは出来ません（あくまでも歯の表面の汚れを取るだけ）

薬剤を用いたホワイトニングのメリット・デメリットについて

【利点/メリット】
・専用の薬剤による漂白なので、大切な天然歯に負担を掛けずに白く輝く歯を手に入れることができます
・歯が白くなると、お顔が全体的な印象として明るくなり、魅力的な笑顔となります
・歯科医院で熟練した施術者によりホワイトニングを受けられるので安心
・術後のアフターケアも充実おり、継続したメンテナンスを維持出来ます

【欠点/デメリット】
・ホワイトニングの対象となるのは天然歯だけで、人工的な治療をした箇所には効果がありません（被せ物・詰め物など）
・薬剤を用いるため、術中痛みを生じることがあります
・ホワイトニングの薬剤の効果が、個人差や歯の部位によって一定でなく希望の白さを得られない場合があります
・1回の施術で歯が白くなっても、その後の生活習慣などによって個人差はありますが、徐々に色戻りします

ホワイトニング剤の安全性

当院で行っているホワイトニングの薬剤は主に過酸化水素が主成分で、この過酸化水素水が歯の着色や変色の原因となっている物質を、分子量の低い薄い色の着色物質に変えることで、歯が漂白され白くなります。 この作用は着色物質だけに反応するため、歯質には影響を与えません。 また、過酸化水素水は古くから食品製造の段階でも使用される薬剤で、基礎的な実験で安全性が示されています。

最近、ネット通販が主流となり、これらのホワイトニング薬剤を個人で購入し、ご自分でホワイトニングを行い、トラブルを起こしてしまうケースが後を絶ちません。ホワイトニング剤は、必ず専門知識を持ち、 トレーニングされた歯科医師、またその指導を受けた歯科衛生士が行うべきです。

当院で行うホワイトニングの種類

オフィスホワイトニング

歯科医院で受けられるホワイトニングで、トレーニングされた歯科医師、またその指導を受けた歯科衛生士が施術します。即効性に優れており即日歯の白さを実感できます。

ホームホワイトニング

ご自宅で行っていただけるホワイトニングです。歯科医院で受診していただき、専用のマウスピースをお作りし、お渡ししたホワイトニング剤をご自身でマウスピースに注入していただき、それを一定時間装着していただき歯を白くしていきます。 回数を掛けて歯を白くしていくので、即効性を感じにくいです。
専用のマウスピースを一度お作りすれば、再度ホワイトニングをしたい場合、薬剤を購入していただければ、すぐにホワイトニングをすることができます。

デュアルホワイトニング（オフィスホワイトニング+ホームホワイトニング）

オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用する方法で、両方のメリット・デメリットを補うため、確実に歯を白くし、尚且つ効果を長く持続させる方法です。
・短期間での白さアップが目指せます
・色ムラのない自然な仕上がり
・白さが長持ちしやすい
など、2つのホワイトニングの長所を掛け合わせることで短期間での白さアップが期待できます。

ウォーキングブリーチ

歯の神経を取ったために変色が生じた歯に対するホワイトニング法で漂白剤を歯の中に注入して、定期的に交換することによって歯を白くします。

※ウォーキングブリーチは処置料5,500円（税込）　1歯22,000円（税込）となります

よくあるご質問

【質問】ホワイトニングをすると歯がボロボロになる？

【お答え】なりません
歯科医院で行う過酸化水素を用いるホワイトニングでは、歯を弱くしたり、ボロボロにすることはありません。過酸化物を用いるホワイトニングの場合、それらの中に含まれる酸素イオンが歯の中で動き回ることで変色の原因になっている色素群を分解していきます。つまり、歯の表面を削ったり、溶かしたりするのではなく、ホワイトニング材の成分が変色の原因となる物質を分解することによって自然な白さを獲得することができます。歯がボロボロになることはありませんので、ご安心ください。

【質問】ホワイトニングで知覚過敏になりますか？

【お答え】一時的に知覚過敏の症状が出ることがあります。
ホワイトニング中、もしくはホワイトニング後に知覚過敏が発生することがあります。症状としては、しみを感じやすくなったり、痛みが出たりすることがあります。ただ、2～3日で症状が治まる方が多いです。もしご心配であれば、ホワイトニングの前後に知覚過敏を抑制するお薬を使用することも可能ですから、希望される場合は歯科医院のスタッフまでご相談ください。
※症状が長く続く場合は、別の要因が潜んでいる可能性もあります。患者から訴えがあった場合は改めて診察を行っていただくことをお勧めします。

【質問】ホームホワイトニングで作ったオーダーメイドのトレーは、毎回作り直さないといけないの？

【お答え】
一度、ホームホワイトニング用のトレーを作った場合、歯科治療で歯の形が大きく変わってしまった場合や、トレーが劣化などしない限り、複数回の使用が可能です。なお、ホワイトニングの効果を最大限発揮するために、始める前に一度、お口の中のクリーニングをお勧めします。

【質問】セルフホワイトニングと何が違うの？

【お答え】
いわゆる巷にあるセルフホワイトニングサロンと異なり、歯科医院で行われるホワイトニングは薬剤の違いだけでなく、トータルサポートを受けられるのが歯科医院でのホワイトニングの強みです。医療機器として承認を受けていない薬材は、 歯の表面の黄ばみや着色を落とす作用はあっても、歯自体を白くする効果はありません。また、セルフホワイトニングでは、患者さんご自身でホワイトニングの施術を行わなければならず、歯科医の診断なしで開始するリスクはご自身で負う必要があります。医療機器として承認されているホワイトニング材を用いる医療ホワイトニングは、歯を内側から白くする効果があり、カウンセリングから始まりホワイトニング完了時まで、さらに不快症状が生じた際にも、しっかりサポートいたします。

【質問】どれくらい白くなるの？どれくらい期間が掛かるの？

【お答え】
歯科医院でのホワイトニングは歯を白くしますが、そのスピードには個人差があります。一方、詰め物や被せ物にはホワイトニング材は反応しません。また、神経のない歯（失活歯）は神経のある歯（生活歯）と比べて時間がかかりますが、ホワイトニング効果を得ることができます。いずれにしても、歯科医は患者さんの希望する白さや期間を確認したうえでホワイトニングを始めるため、際限なく期間が延びることはありませんので、ご安心ください。